各種のプラントにおいては配管が重要な役割を果たしています.特に圧力・温度の変化が大きい動力・化学プロセス配管の強度設計では,古くから解析が実施されています.しかし,コードに規定されている強度解析の手順は,その背景が時代を経ることによって曖昧となり,その後現れた高度な解析を要求する配管コードとの整合性も課題となっています.本WGではこのような状況に対処するため,配管の強度解析基準の基礎となった研究について広範な調査を実施します.
機械構造部材としてのスクリューについては,すでに強度設計および試験方法が規格化されており,機械要素の中でも標準化が進んだ分野の一つとなっています.一方,人体の内部で骨に固定して使用する生体用スクリュー,例えば歯科用や整形外科用のインプラントスクリューについては,国内での規格化が遅れています.この状況に対処するため,本ワーキンググループでは,医療用スクリューの国内外の文献と規格を調査し,その開発の歴史的な推移についてスクリュー部の形状に注目することで考察します.一方,新しい材料として医療への応用が期待されているナノ結晶粒純チタン(強度的にはα+β型合金チタンに匹敵し,化学的な特性は純チタンとほぼ等しい)を用いたスクリューを取り上げ,生体内における強度と安全性を現状の医療用スクリューと比較することで評価します.